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儲かる命と病気を売るビジネス

ウェルネスビジネスとは何か?


環境商人的に、ウェルネスビジネスとは何かを定義しておこう。

「ウェルネス」とは、「より良好な健康な状態を手に入れるために積極的に追求する事」を言い、
これを実現するためのサポートするビジネスが、ウェルネスビジネスである。

 この対極にあるのが、「治療」ビジネスであり、20世紀型の対処療法である。

 この「治療」というのは、「ウェルネス」とは違い、後ろ向きのビジネスと言える。

 取り扱うのは、一般的な風邪から悪性腫瘍にいたるまで、病気を持っている人に対し、
「受身的」に提供される製品やサービスであり、病気の症状を治療したり、病気を退治したり
しようとするものである。

 もちろん、医薬業界にどれほどお金をかけても病気が治るわけでもないのだが。
習慣とは恐ろしいもので、何かあると、病院や薬に頼るものである。

 しかし、ウェルネスが取り扱うのは、健康な人(病気にかかっていない人)が対象である。
健康な人が、より健康で生き生きとするため、また老化の影響を遅らせたり、そもそも病気にかかるのを防いだりするために、「積極的」に提供される製品・サービスであり、現在は
富裕層や激務の経営者、スポーツ選手や医療関係者が主なクライアントである。

 貧富の差が健康の差、と言うほど今では差がつき始めているのである。
特に、この傾向はアメリカで顕著になっている。
 日本においては、ウェルネスビジネスの芽が出てはいるが、それは現在「健康食品業界」もしくは「東洋医療(鍼灸・マッサージ・ヨーガなど)」あるいは「フィットネス」などの企業により形成されている程度である。

 しかし、「健康食品」と自称し販売をしている企業は誰にでも簡単に起業でき、
審査基準がゆるいため、現在は玉石混交の状態である。

 怪しげな業界と言えばそれまでだが、やはり消費者の目が肥えていない事に尽きる。
 市場が小さく、まだ訴訟案件も少ない段階では、業界自体が熟していないため、
広告表現もしたい放題であり、広告表現のみならず、健康雑誌と言えでも「体験談だらけ」
で成り立っているのが実情である。

 もちろん、4年前より、りいたずらに消費者を混乱させる表現は禁止されてはいるのだが。

テーマ : ビジネスアイディア
ジャンル : ビジネス

細胞から変える若返りビジネス

本物に対する欲望の変遷が産業を創出する

 数年前まで、ウェルネスの製品やサービスの多くは、金持ちだけのものだった。私は仕事を通じてこの種の製品やサービスがあることを知っていたため、金持ちや、有名人の知人たちが、「健康」を維持し手に入れるために、いかに真剣に取り組んでいるかに興味を持ち取材を続けてきた。
 そんな中でわかってきた事だが、彼(女)らのこだわりは「細胞(セル)」レベルにまできていることであった、もちろん、かなりこだわる客層ではあるが。その例として、「細胞療法」を紹介しよう。
 スイスの医学博士ポール・ニーハンス氏は、細胞療法の産みの親として知られ「永遠の命を生きることはできないが、限られた人生にもっと生命を吹き込むことはできる」、と言う言葉を残している。
彼は、若い細胞が老化した細胞にエネルギーを与え、老いた細胞を再活性化することにより、生物学的な細胞老化のサイクルを延ばすことで若さを保てる、ということを発見した。その後彼は、1931年にクリニック・ラプレリーを開設し、細胞療法により数千人の治療を行い、その効果を実証した。
1955年にローマ法王ピウス12世の治療に成功したことにより、この細胞療法は「セルラーセラピー」として,一躍有名になり、多くの国王、大統領、有名人、映画スターの治療をしたほどである。
 このセルラーセラピーは、現在では、アンチエイジングまたは、若返りといった美容の世界では有名となっている。まさに典型的な一部の富裕層の御用達のクリニックであり、ウェルネス企業と言えるであろう。
「欲望は上がるだけで下げる事はできない」と言われるが、まさにその通りで、ある特定の商品であっても、その質のレベルを上げてしまうと、次は他の商品についても質を高めてゆきたくなる欲望に駆られる。
こうして、質の追求がそのまま量を求めることにもつながり、生活全般について、可能なものから質を上げていこうとするのは、人間に備わっている欲望の変遷なのではなかろうか。
身近な例で説明すれば、本物の無垢の木、例えばヒノキの家を建ててしまうと、家具にもやはり、本物を選びたくなるし、インテリア小物にいたるまで徐々にこだわりはエスカレートする。これは、デザインの追及と言う欲望もあるだろうが、自分の意識がより本物志向へ変化して来ていることに起因する。
さらに、このこだわりは横に展開し、食についても、よりこだわるようになり、本物の食材を供給してくれる業者を探し出したり、自ら栽培したりするようになる人が増えているのも、質から量へ、と言う欲望の変遷であろう。こうして、生活全般を本物嗜好に切り替えてゆくことにお金をかけることになるのだ。
もちろん、アプローチの違いはある。健康食にこだわっている人や、本物の家具や陶器にこだわっている人が、家を建てるとき、あるいはリフォームをする時には、本物の自然素材をふんだんに利用したエコハウスやエコリフォームをしている現状を考えれば、どの分野からこだわっていくかの違いこそあれ、本物嗜好の消費者はやがてトータルに本物嗜好の商品やサービスにこだわるものなのである。
現在は、住宅分野、食品分野、フィットネス、カウンセリング、研究組織がバラバラに存在しているため、トータルサービスは消費者自身が研究し、探し求めなければならないが、やがてこれらの産業は、ネットワーク化しながら、「ウェルネスビジネス」として総合生活提案企業(環境・健康重視した)へと発展するであろう。

テーマ : マーケティング
ジャンル : ビジネス

エコで若返るがエゴはふける。

・アンチ・エイジングビジネスも注目が集まり始めた


 ウェルネスビジネスと言うのは、積極的に健康になろうとする極めて前向きなビジネスである。

 健康には、身体的、精神的、社会的要素が含まれる事はWHO(世界保健機構)の定義を
読めば明らかである。

 が、多くの人々の関心事は身体的なものではないだろうか?

 特に、購買市場の3割以上が60歳以上になりつつある現在、男女問わず、加齢に伴う
身体の衰えをどう防ぐか、には関心が集まっている。
 
 こうした概念を反映したものが、「アンチ・エイジングビジネス(加齢に伴う身体的な老化を防ぎ、
あるいは遅くさせ、美容にもこだわる人をサポートするビジネス)」である。

 先進国を中心に2005年にはどこも高齢化社会となり、かつ少子化となるため、労働力が衰え、
経済が後退することが目に見えている。

 一方では高度情報化社会が実現し、美容技術や精神療法も進んできている現在において、
高齢者たちの欲望は、「若返り」「自分らしさ」「楽しさ」に向かってきている。

 時事通信によると女性が体の衰えを感じ始める年齢は32歳で2人に1人は体調が悪い、
としている。明治製菓ヘルス・バイオ研究所が首都圏の20歳以上の女性約3600人に行った
アンケート調査で、身も心も疲れている現代女性の実態が浮き彫りになった。

 心や体に衰えを感じるかという質問に対し「よく感じる」が20.8%、「時々感じる」が69.2%で、計90%が「衰え自覚者」。20代で早くも82.7%が衰えを自覚している。

 「衰え」を自覚し始めた年齢を聞いたところ、20代では27.0歳、30代は31.1歳、40代は37.0歳で、平均すると32.3歳。

 日々の体調については「よくない」(4.7%)と「あまりよくない」(41.6%)を合わせ、
全体の約半数が体調悪化を訴えた。「まあよい」が34.7%、「とてもよい」は3.7%にとどまった。

 こうしたデータは最近いろいろなところで発表されているが、いずれも「衰え」「疲れ」を感じている層は低年齢化してきているのだ。これは、次なる産業が起きる前触れと言えば大げさかもしれないが、アンチ・エイジングビジネスにとっては、よい市場環境ではないだろうか。

 そうした意味で、ウェルネスビジネスは多くの人々の悩み事を積極的にサポートするものなのである。

 もちろん、このようなビジネスは以前から存在していたが、一部の富裕層やこだわり層が
人知れずこうしたサポートを受けていたのである。

テーマ : 自己啓発
ジャンル : ビジネス

2009年は環境と健康ビジネス

・健康を積極的に手に入れるための
ウエルネスビジネスが本命ではなかろうか


 
 長引く不景気の中で,くすくすと成長を続けている産業は意外と多いものである。

 東洋経済や日経ビジネスなどにも数々の元気なビジネスが紹介されているので、
すでにお分かりの方も多いと思う。

 数ある元気なビジネスの中で、筆者なりに考え抜いた結論がある。

それは、21世紀のメガトレンド(大潮流)は、健康をよりよくするためのビジネスであり、
環境を良化するビジネスである。

 だからこそ、商機を感じた環境商人がどんどん台頭してきたのだ。



 環境問題といわれるが、あえてこの書では、人間の健康に影響を与える問題を
環境良化ビジネスと限定させていただく。

 理由は、環境問題及び環境対策の諸現象や対策について言及するにはあまりにも
複雑で多岐にわたりすぎからである。

 このため、環境を良化するビジネス(以下環境ビジネスと呼ぶ)を次のように定義しておく。

 「数々の環境破壊が及ぼす諸影響は,結果的に将来の人間の健康を害するものである。
このため、将来の人間の健康を守る意味で、現在の環境被害を数々の技術と知恵により、
少しでも良化するビジネスを環境ビジネスとする。」

以上のように、環境ビジネスと健康ビジネスを一本化して、私たちがより健康になるための
ビジネスを「ウェルネスビジネス」と本書では呼び、話を進めていく。

実は、この言葉はアメリカ生まれの言葉であるが、その取り扱う範囲はとても広い。

 世界的に有名な経済学者ポール・ゼイン・ビルツァー氏は「ウェルネスビジネスは将来、
1兆ドル(100兆円:1ドル100円換算、2008年11月)に成長するビッグビジネス」と予測しており、
アメリカのビジネス界では話題をさらっている。

 このウェルネスビジネスは、対処療法であるこれまでの医薬・診察産業やドラッグストアなどに
対抗するにスケールまで発展することが十分に予測できる。

 現に、アメリカではこのウェルネス(健康促進)についての数々の書籍が出版され、
雑誌も創刊されるなどの動きが活発化している。

 アメリカは食生活が乱れ、人口の7割ほどが肥満で苦しみ、ヒステリックなまでに
ダイエット関連産業が、凌ぎを削っている。

 しかし、対処療法ではなく、先に予防をする事こそ、健康な身体を手に入れる手段と考える
人たちが立ち上がり、ウェルネスを標榜したビジネスをスタートさせているのだ。

 IT革命の次は、燃料電池を初めとするエネルギー革命、バイオ革命などと言われているが、
世界的に少子高齢化社会が到来する21世紀の本命はボディ革命・健康革命とも言える
ウェルネスビジネスではなかろうか。

テーマ : ビジネスアイディア
ジャンル : ビジネス

商売のネタがざくざく、現場に落ちている。

・アメリカ取材で商売センスが磨かれる。

 環境商人として、商売上参考になる明確な取材テーマを決め、事前に多くの情報を仕入れた後で、集中してアメリカの東海岸(ニューヨーク、ワシントン、ボストンなど)でビジネス関係者らを取材してきた。

 ある程度予想はしていたものの、現実はもっと進んでいた。
アメリカ人のインテリ層や富裕層は、完璧なまでに健康体を手に入れようとする人々が増加しており、成功者の証は健康体である事、と豪語するものも少なくはなかった。

 しかも、そのレベルが単に食品や化粧品や運動などのレベルにとどまらず、メンタルなところにまで及んでいるのだ。

 メンタルヘルスケアとしては、各種セラピーがあるが、実に日本で言うならば、予防のための検査道具なども市販され、病院よりも予防療法的なサービスを行う専門機関を利用しているそうだ。

 もちろん、アメリカには日本のような社会保険などによる医療機関での割引のようなサービス(現実には毎月の社会保険や国民保険の徴収額にて充当するものであるが)はないので、医師にかかる時は莫大な金額が必要となる事も影響はしているが。それにしても、予防医療的な発想は現在の日本でも推進派が増えているため、参考となる。

 さて、ここで予防療法としても数多くの種類があることも伝えておく必要があるだろう。
今回の出展者のうち、およそ5割強が水などのドリンクとサプリメント(栄養補給材)で占められていた。それだけ関心が高く市場性が大きいからであろう。次に、美容関連商品やシャンプーや石鹸類で全体の3割ほどが占められていた。

 残りの2割の中には、とてもユニークな商品やメンタルヘルスケアの商品やサービス類であった。
 あと、驚いた事は、こうした健康をより積極的に促進する上での情報誌が全部で50種類ほど確認できた事である。これらの雑誌には、健康関連の商品の広告が所狭しと掲載されていたところを考えれば、相当な大きな市場に育ってきている事を感じざるを得ない。

 よく、健康は失って初めてありがたさがわかる、と言うが、アメリカ人は人口の7割が肥満と言うデータがあり、それ以外にも数々の病気をもつ国民だと言われる。

 まさに、健康を失ってしまった人たちなのだ。
 あのタバコをよくすっていたアメリカ人が今では先進国の中では、もっともタバコ人口が低いといわれるほど、健康に対する意識レベルは高まっている。

 そして、今日のアメリカ人はマイナス要因を取り除くレベルの健康志向から、もっと積極的に健康なからだとこころを手に入れようと、あたかも競うようにしている現実を知った。

 来週からこのブログで紹介するが、健康を積極的に手に入れ促進するウェルネスの考え方が今、広まりつつあるアメリカ。この大きな流れは、来年には日本に本格的に到来する予感がしてならない。

 社会保険制度、年金問題、60歳以降の労働の問題、そして少子高齢社会の本格到来と、将来に対する不安要素が多い中で、ビジネスとしても個人の防衛作としても、これから始まろうとするウェルネスビジネスの台頭は、発展せざるを得ないほどの環境がそろっている事をあなたにも知っていただきたい。

 まさに、環境商人の出番がぞくぞくなのだ。

プロフィール

中野博

Author:中野博
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